寺子屋ランド(おさらいプリント)の活用事例として、神奈川県相模原市立二本松小学校の2,3年生で取り組んでいる放課後自主学習の視察に伺いました。
二本松小学力保障プランでは、1~3年には「自ら学びに向かう力」、4~6年には「自ら学びを調整する力」を育成し、6年間かけて自己調整学習を身に付けていきます。
児童と保護者に主体的に参加することを促して希望を募り、週1回40分間、放課後にパソコンルームで実施しています。
参加人数は、どちらの学年も約40%程の参加率となっています。
(2,3学期には、その都度希望を取り直す)
2,3年生は主に、自ら進んで学びに取り組む姿勢や、粘り強さといった「自ら学びに向かう力」を育成するために、学習教材(MIM学習トレーニングデジタル、デジタマ、ドリルパーク、寺子屋「おさらい」「おかわり」プリント)の中から自分で選択し、その日に取り組む内容や分量、やり方(学習方略)を決めています。
デジタル教材だけではなく、あえて紙教材(寺子屋プリント)があるのが意味深い。
どんな内容でも、方法でもいいから、自ら進んで取り組んで学習習慣を身に付けてほしいものですね。
そのために、まず学校で取り組むことで自己効力感をもたせ、学習意欲を高くもつことで学習に対する努力と忍耐力を維持していこうとしています。
それを3年生までの間に身に付いていなかったら、高学年になってから、いざ自分で学びましょうと言ってもなかなか難しいものです。
一つの教材や方法に縛らないのは、学習過程のすべてに子ども自身が能動的に関わり、自己の認知活動や行動をコントロールしながら、効果的に学習目標を達成していこうとすることが大切だからです。また、そのことが自己調整にはかかせないと考えます。
子どもたちには、時間や場所(学校や家庭)、手段を問わず自主学習をする習慣を身に付けてほしいと考えています。
そのために今の2,3年生にはいろんな選択肢(手段)を与えて、自分に合った学習方法を見出してほしいですね。
由田 豊尚